子どもの日本語教育におすすめの絵本を紹介するブログ

外国人散在地域で外国人児童に日本語を教えている日本語教師です。私の備忘録も兼ねていますが、プロアマ問わず同じ活動をされている方と情報交換もできたらと思います。

のでのでので

『のでのでので』 五味太郎 作 (絵本館) 2004

 

 

先日、予定していた学習が終わって、10分ほど時間が余ったときに、この本を読み聞かせました。

「雨です。だから、うんどうかいはありません。」

「雨です。だから、かさをさします。」

と、数日前に学習した例文を再度見せて、

「これは、『雨なので、うんどうかいはありません。』『雨なので、かさをさします。』としてもいいよ」

と書き換えて見せたところ、子供たちはすぐ頷いてくれました。本当に理解してるか、一応、下記のようなやり取りで確認しました。

T「寒いので?」

S1「ふくをきます」

T「暑いので?」

S2「さむい水をのみます」

T「ああ、『冷たい水』ね。そうです、そうです。冷たい水を飲みます。では、S3さん、眠いので?」

S3「ねます」

こんな感じで「ので」を分かってもらったところで、本書を読み聞かせました。ほとんど易しい日本語に直さず、書かれている文章をそのまま読みました。

子供たちはほとんど一年生だったせいか、オチが一瞬分からず、首をかしげていましたが、冒頭のシーンを見せるとすぐ分かって、けらけら笑ってくれました。

10分そこらで文型一つ教えられる絵本は結構あって、重宝します。