『はなすもんかー!』 宮西達也 作・絵 (鈴木出版) 1997
森に、長いひものような物が落ちています。
アマガエルくんと、ツチガエルくんがそれに出くわして、「僕が先に見つけた」「いや、僕が先だ」と飛びついて、引っ張り合います。すると、大きなアカガエルくんがそこにやって来て、アマガエルくんの加勢をします。ツチガエルくんは「放すもんかー」と諦めませんが、ずるずると引っ張られます。このままではツチガエルくんの負けですが、そこにもっと体の大きなトノサマガエルくんが登場して、ツチガエルくんに加勢してくれ、今度はアマガエルくんたちがピンチ……というお話です。
日本語学習を始めて9か月の子(低学年)と、3か月の子(中学年)に、先日読んで聞かせたのですが、二人が、「こっち(アマガエル)がさきだよ」「ちがう、こっち(ツチガエル)がさき」と互いに主張し、形勢が逆転するたび、子供の一方が喜び、一方が叫ぶという事態になりました。
子供の反応が面白く、私が一番楽しんだかもしれません。